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THEiDOLM@STER 二次創作長編 『DeepBule Rel@tions』 第一章 Final_Scene [SS]

ここのところ課題や様々なもの
そして、このSSの動画化を目指しての作業によって更新していませんでしたorz
アイマスSP予約したのに延期って……
明日中に第2章と雪歩のクリスマスSS上げたいです。
注意事項


・作者はXBOX360を所持しておりません(PSPは持っていますが)
・シナリオやキャラのしゃべり方は他の方のSSやコミュ動画でかじった程度です
・作者独特の言い回しがあるかもしれません 叩いてください
・オリジナルキャラが結構出ます
・間違いがあったらどんどん叩いてください 叩かれたらそれが励みになります

第一章 最終節 『Deep Bule(紺色)』

4月上旬 都内公園 丘の上


寒い……幾ら春雨とはいえまだ半分冬のようなものだ
……望みは潰えて私は独りになった。
やっと独りになったと思った矢先の──疲れた。
結局として私は独りよがりで他人に気を配らせてしまった上に迷惑を掛けてしまう……わたしなんて……居なければすべて解決するの?
パートナーもソロを望んでいる以上それが賢明だろうか……今なら大した影響も出ない筈だ。
今、心の中に自分は三人居る
きえよう──死にたい自分
かえろう──生きようとする自分
つかれた───そのせめぎ合いを観ている自分
アタマがぼんやりとして視界が歪み、立っているのが辛くなり、私はただ何もできずに木に寄りかかる
靄がかかったように薄ぼんやりとする視界の隅で誰かの足が見える
こっちに来る──?
その人から見れば自分は間違いなく行きだおれか死体のどっちかだ。
「………さん!……ん!!」
呼んでいる?……誰だ?
持ち上げられる頭……近づく相手の顔
……?
それは、ここ最近で見慣れた顔、こんな所に来るはずもない顔
お迎え、か……そんなとりとめない事を考えながら私の意識はゆっくりと闇に……


千早が見つけた時慧琳は木の根元に倒れていた
「慧琳さん!慧琳!」
千早は腕の中でぐったりとし、返事をしない慧琳を揺する。
さっきまで微かとは言え開いていた眼は揺すれども揺すれども眼は開かない。
間に合わなかった!?
慧琳は不器用ながらも千早に手を伸ばした自分はそれを馬鹿だと思いその手を払った
孤独を分かち合える人の手を自分は撥ね退けて…私…あの頃から全然変わっていない
ただ慧琳さんを抱きしめて泣く事しか出来なかった…

小鳥が千早の声を聞いて駆けつけた場所には慧琳を抱いた千早が泣いていた。
何時もなら妄想のシュチュエーション しかし妄想だけで終わって欲しかったシュチュエーション。
「千早ちゃん!」
「あ、あぁ、ああああああ」
肩を叩いたところで千早は慧琳を離さずに泣き続ける。
「うわぁぁぁぁぁぁぁん!ごめんなさい!ゴメンナサイ!」
いくら揺さぶった所で千早は慧琳を抱えたまま泣きやまない
「千早ちゃん!」
仕方なく千早の頬に平手を打つ
「……ッ!?」
「落ち着いて千早ちゃん まだ間に合うはずよ」
千早から慧琳を貰い、小鳥は素早く検分する
彼女は何度もこういう無茶を重ねてきた
傷だらけで帰ってきた事もあれば風邪を黙っていて肺炎に罹った事もあった。
服の一部が血に染まってないか?呼吸はおかしくないか?
服は雨に濡れている以外、異常は無く、特に外傷もなければ呼吸も正常、おそらくは単に疲れて寝てしまっただけだ。
しかし、二人で運ぶには慧琳の体格は少し大きすぎる。
と、その時後ろから声がした
「大丈夫か?」
「大丈夫です」
本当にこの人は良いタイミングで来てくれる

「よし、運ぶぞ」
そういってチーフが慧琳を背中に背負う。
程なくして車に乗り込む
そのままゆっくりと車はスタートし、やがて一件のマンションの前で止まった
車内でチーフが言う
「小鳥、私は社長宅まで報告してくる、頼む」
「私も付いていきます」
「誰が慧琳を運ぶんだ」
「……私が担ぎます」
千早の言葉にチーフはしばらく逡巡した時、コンコンと窓が叩かれる
チーフが窓を開けると一昨日行ったレコード会社のあの社員が立っていた
「アタイがやる。手伝ってくれない?」
「……二人とも頼む」
そう言ってチーフはレコード会社社員に鍵を渡した。


持ち上げた慧琳さんの体は考えたよりもずっと軽かった。
自分より長身であれだけの激しいダンスをこなせるというのにこの軽さは変だ
「軽いだろ」
「何がですか?」
「慧琳だよ」
見透かされたような一言
「……」
無言のまま程マンションの二階の角部屋に着く
『Vincent』と表札が掲げられた家のドアをレコード会社の人が開ける
「少し待ってくれ」
そう言ってレコード会社の人はオーガスタさんを脱衣所に連れ込む
暫くしてバスローブに包まれたオーガスタさんを引きずって来た
髪を乾かすためか髪は纏めて結ってあった。
それを二人がかりで寝室のベットに寝かせた後
「ほら」
「へ?」
彼女は何処からかタオルとジャージを取り出すと自分に押し付けた
「でも……」
「大丈夫 アタイから話を付けておくからさ。風邪ひく前にシャワー浴びて着替えとけよ」
そう勧められるままに浴室へと追いやられ着替えなければいけない状況になってしまった
シャワーを浴びて着替えた千早を彼女はじっと眺めて言葉を吐き出した
「……こうやって見て分かった。お前、中学の慧琳だよ……」
「え?」
「アンタ、一つの事しか考えてなくて その目的のためなら自分が死んだ方が良いとでも考えているだろ?」
「……」
何も言えなかった、それは自分自身そのものだったからだ
「アンタ、それで楽しいか?」
「……」
楽しくは無い、むしろ辛い
「どうでもいいか、見失うなよ」
「何をですか?」
「生きる意味だ、慧琳は見失って中学の時に手首を切った」
「……」
「まあいい……」
そう言って彼女は机の上の白い袋を取り、それを千早に見せる。
処方箋と書かれた袋には『内服用』と書かれている
「……薬?」
「睡眠薬、まだ止めてなかったの」
不意に響く声
振り向くと子供の様な姿のプロデューサーがそこに居た
「リサさん…」
「呼び捨てで構わないって言ったでしょ」
薬を手に取り私にリサさんがこちらを見る
「千早、慧琳の傍には貴方が居てくれない?」
「何でですか?そこの人に頼めば……リサさんも…」
何故?ここでは彼女と言う人間を知らない私は部外者のはずだ
「私はこのヤバイ薬剤の入手先を突き止めなきゃ行けないの」
「……アタイでどうにかできりゃ、手伝うが……きっとアンタが一番よく分かるはずだ
 私も用事があるからな……すまない」
そう言って周りの人は出て行ってしまった。
このままでも仕方がないのでリビングと繋がっている隣の部屋に入る
色々と置いてあるリビングとは打って変わって殺風景で無機質な部屋
数少ない置いてあるものと言えばベットとベット脇の小物入れ位で殆ど何もない。
その部屋の隅にあるベットに慧琳さんは寝かされていた
バスローブに包まれた慧琳さん
その姿は生きている人間とは思えず、人形のようだった
「うっ…うぅ……」
うなされているようなので千早はとりあえず傍に置いてあった椅子に腰掛け慧琳さんの胸に手を置く
その状態で千早の考えは語られた過去と目の前の慧琳さんの姿
その姿は鏡に映った自分のように思える
ただ、鏡に映った自分が反対のようにどこかが違う。
何が違うのか……"何か"が根本から違う
そう考えが至った時、慧琳の目が開いてしばらく宙をさまよった後こちらを見た


ここは、自分の部屋か
さっきのは夢では無かったらしく千早さんが座っている。
「迷惑ばかりかけてしまってすまない」
ベットの脇に置いてあるコンタクトケースにコンタクトをしまい、眼鏡をかける。
「えっと……」
何を言いたいのか躊躇っているのを見て私は大体の事情を察した。
「全部聞いたか……」
クローゼットの前に立ってパジャマを取り出しバスローブを脱ぐ
「っ!?」
驚くだろう、いきなり他人の前で服を脱ぎ出したのだから。
「──ッ!!」
そして、千早さんが息をのむのも無理はない
私の肌が綺麗なのでは無い──その肌にある無数の傷が言葉を消す
切り傷、刺し傷、火傷、何かが抉ったような傷に、脇腹から背中にかけて身体を貫通していると思われる傷。無い傷は擦り傷ぐらいだろうか……。
私の影にして一生背負って行く傷 親の期待に添おうとした結果
「この傷は一番大切な人たちがつけたモノだから…私は他人が信じられない…自分が情けないよ。
 ユニットを組むと言われた時の考えは──何で私は他人と組まされると思ったよ」

本心
私はどちらかといえばソロのほうが良かった ダンスは練習しているおかげで他人が褒める位の腕はあるがそれ以外は駄目だ。
他人を信頼できない、感情を表に出せない、ルックスも身長のみでその他は中学生にだって負けた。人が嫌いな私は他人と居ること自体が苦痛となる。
だから、事情を知る者が多く、バックアップが受けられ、何よりも、自分が唯一信じられる765プロを選んだ
あの日も精々、面白い人材を見せてくれる程度だと思っていた。

沈黙を聞いていると判断して、話を続ける。
「私達は似ているようで、逆だな」
千早さんは黙っている
千早さんは居場所が無くて生きる意味があった 反対に私は居場所はあるが生きていく意味が無い。
幾ら言い訳しようとも過去は消えない。目を背けるつもりはない。
自分を動かしているのはただの惰性と、波風立てずに過ごすためのロジックのみ。
そうでもしないときっと自分は自分を赦せないで殺してしまう。
「言ってくれ、嫌だとその方が気が楽だ」
返事は無い、当然だな
諦めを持って振り返ると、千早さんが────泣いていた。
いや、この表現は違うかもしれない。ただ、涙を流していた。
「……違う」
「?」
「……違うんです。私は、自分が感じた通りの顔をする、というのが苦手で。私、ひょっとして悲しそうな顔をしていたんでしょうか?」
首を縦に振る
「私も、厄介な性格ですよね」
そう言って笑った。
「泣いてしまいそうだったのは正しいんです。私、今、とても嬉しくて。涙が出そうに嬉しくて」
「なんで?」
抱きしめられる。
「私は、誰か他人と深く関わることなんて随分長いことなかったから、……嬉しくて」
千早は言いながら、私の髪や顔を撫でて抱きしめてくれる。細くやわらかな指先で触られて暖かい……
結局として私たちは似た者同士だった。
自然と言葉が口から出る。
「……"慧琳さん"ってのは止めてくれ」
「どのように……でしょうか」
「呼び捨てでいい」
そう言って千早の背中に手を回した
やはり、最近の私はどうかしている────悪くない方に
無性に寂しかった 今、抱きしめているぬくもりが愛しかった


「呼び捨てでいい」
今度は私が抱きしめられてベットに押し倒される
優しい目でじっと見られる
「泊まってくれ。家に帰るのは嫌だろ?」
「で、でも」
「わがままなのは分かってる……ここに、居るんだよな」
そう言って顔が視界から消える
「慧琳さん?」
耳元でボソッと返事が返ってくる
「……慧琳でいい」
それきり揺すっても話しかけても返事は聞こえず、寝息だけが聞こえる。
今日あったことを思い出し、この状況を考える。
ここ数年、他人のぬくもりを感じながら寝るなんてあっただろうか……
慧琳さんゆっくりと抱きしめる……自分よりずっと、寂しかったのだろう。
慧琳さんの温かさに包まれてほっとしたら急に眠気が襲ってきた。
そのまま睡魔に身を任せ、まどろんだ意識がの心地よい眠りに変わるまで時間は余りかからなかった。

カーテンから漏れる日差しが眩しい。いつもよりゆっくりとした時間を感じながら目が覚める。
ぼぉーっとしたまま、昨夜の出来事が夢ではなかったと事が肌に触れるシーツでわかった。
「私は……」
ふと、視線を逸らすとそこにその人はいない。
もしかしたら夢で自分はここで一晩中、寝ていたのではないか……そんな思いが湧き起こる……その時だった
「Good Morning」
ひょいとキッチンから顔を出す慧琳さん。フライパンを持つ片手を見て、深く息をつき安堵し、昨日が嘘でないことを実感した。
「しばらく待ってくれ」
そう言いつつ指差した机の上にはトースターとお皿が置いてある
椅子に座ってするとチン!と音が鳴ってトースターからトーストされたパンが飛び出す
「……あの」
「……」
また顔を出した慧琳さんに目線で『先に食べて』とされた
他人の家で朝食なんて初めての経験だ
とりあえず置いてあるバターをトーストに塗り付け、置いてあるマーマレードを取ってトーストに塗る。
慧琳さんが椅子に座るのを見てトーストを囓る。柑橘特有の甘酸っぱい味が口の中に広がる……美味しい。
それを眺めていた慧琳さんが口を開いた
「昨夜はすまなかった」
「いえ、突然の事でしたし……」
「いや、ああなると自分でも抑えられない 本当にすまなかった」
慧琳さんの目がより、鋭くなる。
「踏まえた上で聞きたい、私はパートナーになっても良いか?」
答えは一つだ
「お願いします」
「これからはよろしく……千早でいいか?」
「こちらこそ、慧琳でいいんですよね」
手と手が組み合わさる
「ああ、言い忘れた」
「何ですか?」
「こんな私だが、居場所になれる 辛くなったら頼ってくれ、私達はパートナーだからな」
そう言って慧琳は微笑んだ。その笑みにつられて私も笑う
私達の心は強い絆で繋がった───きっとアイドルとして活動を止めた所で私達の関係は終わらないだろう
一生、心を共有できるパートナーとして……苦も、楽も分かち合っていけるパートナー
まあ、この日二人揃って律子さんにさんざんに叱られたのは内緒と言う事で

私は自分と同じ心を持つパートナー──千早に出会えた
律子に叱られつつも決めたユニット名は『Phantom Bule』
昔のように"独り"じゃない、何処へでも行ける いや、行ってみせる。


こうして一つの曲が終わった
しかし、この協奏曲はずっと長いだろう
この物語も長い物語の一小節にすぎないのだから


=NEXT 『遁走曲(フーガ)fuga』
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